ヴァンパイアくんに愛されるのは危険すぎる!

 でも翌日司君に詰められる事になり、新たな約束を取り付けられてしまった。

「暁の言う事は理解できるけど、昨日弥虎が暁がいないからずっと不機嫌だったんだよね。だから友達と遊びに行くのはいいけど、今度から俺に連絡入れてからにしてね。」

「……嫌だって言ったら?」

「ヴァンパイアハンターの事バラしちゃうかも。」

「……、それだけはご勘弁を。」

 口先ではそう言うも、心の中で「鬼! 悪魔! 人でなし!」とズタボロに言う。

 だって半ば強引に連絡先を交換されて、遊びも脅されて制限されて、極めつけに仲良くするつもりのなかった監視対象たちと仲良くしちゃってるんだもん。こう思うのは不可抗力だ。

 しかも弥虎君との約束で監視対象たちを親しい呼び名で呼ぶ事にもなっちゃったし……委員会にバレたらどうなるか。

 そんな壮絶な日々を過ごしていたある日の帰り道、やっと蘭君の着せ替え人形から開放された……と疲弊しながら寮の部屋の鍵を開ける。

 蘭君は手先が器用で女子力が高く、その上センスもある。

 今日はほとんどの時間を蘭君の相手で費やしてたな……私もヘアアレンジの参考になったから一方的に責められないけど。