ヴァンパイアくんに愛されるのは危険すぎる！

　私がそう思うのは、ヴァンパイアハンターという職業は一般的に高校生以上じゃないと資格を取れないと言われているから。

　なのに私と春君がハンターとして現役で動いているのは、春君が委員長の息子、私が副委員長の娘だから。

　幼い頃から間近でハンターを見ていて、10歳の誕生日にハンター試験を合格した。

　でも命の危険がある事は任せられてなくて、仕事の時は成人のハンターと一緒に……という感じ。

　元々ヴァンパイアハンターという職業が憧れの仕事で、それを中学生でやっている事が周りにバレたら面倒以外の何物でもない。

　それを一瞬で見抜いた彼が恐ろしくて、ぎこちなく笑うしかできなかった。

「俺たちは聖城さんの正体を周りにバラさない。その代わり、俺たちと仲良くしてよ。」

「……何でその必要が――」

「俺たちの話し相手になってほしいから、かな。自分で言うのもなんだけど、俺たちって結構良いように持ち上げられたりするから疲れちゃうんだよね。でも聖城さんはハンターだから充分にヴァンパイア(俺たち)の特性を知ってるし、俺たちを何とも思ってなさそうだからいいかなって。」