――校舎全体に、17時を知らせる“夕焼け小焼け”が流れ出す。
他の生徒は部活か帰宅かのこの時間に、私は監視対象で生徒の人気者であるヴァンパイアたちに囲まれていた。
何故校内にあるのかというソファにかけ、目下のローテーブルにはご丁寧にレモンティーが置かれている。
だけどどうしたって飲む気になれず、正面に座る“王子様”をずっと睨んでいた。
「もう、そんなに怖い顔しちゃダメだよ〜? 怒ってる顔も可愛いけど、やっぱり可愛い子には笑っててほしいな〜。」
「だから弥虎、不用意に近付いたらダメってさっきも言ったよね。ほら暁ちゃん困ってるから〜、ね?」
そんな私の隣を占領しているのは人懐っこいの権化。それを笑いながら注意しているのはチャラ男と定評のある男。
少し遠くから私を訝しげに見ている無表情くんは、助けてくれはしないらしい。
もちろん通称キラキラ王子様は嘘っぽい笑顔のまま、私を宥めるように言ってくる。
「まぁそう怒らないでよ。君がハンターだからって取って食おうなんて誰も考えてないからさ。」
他の生徒は部活か帰宅かのこの時間に、私は監視対象で生徒の人気者であるヴァンパイアたちに囲まれていた。
何故校内にあるのかというソファにかけ、目下のローテーブルにはご丁寧にレモンティーが置かれている。
だけどどうしたって飲む気になれず、正面に座る“王子様”をずっと睨んでいた。
「もう、そんなに怖い顔しちゃダメだよ〜? 怒ってる顔も可愛いけど、やっぱり可愛い子には笑っててほしいな〜。」
「だから弥虎、不用意に近付いたらダメってさっきも言ったよね。ほら暁ちゃん困ってるから〜、ね?」
そんな私の隣を占領しているのは人懐っこいの権化。それを笑いながら注意しているのはチャラ男と定評のある男。
少し遠くから私を訝しげに見ている無表情くんは、助けてくれはしないらしい。
もちろん通称キラキラ王子様は嘘っぽい笑顔のまま、私を宥めるように言ってくる。
「まぁそう怒らないでよ。君がハンターだからって取って食おうなんて誰も考えてないからさ。」

