ヴァンパイアくんに愛されるのは危険すぎる!

 私の発言に目を見開いた司君は、しばらく口を噤んでいたけど。

「それじゃあ……俺にも、格好つけるチャンスくらいちょうだい。」

 そう言いながら私の手を取って、怪我だらけで帰ってきたあの時みたいに手の甲にキスを落とした。

 こうされると守られているお姫様のような気持ちになり、司君が騎士に見える。

 でも、司君にもたれかかるつもりはない。私も司くんを守っていきたいから。

「それは司君次第かな。私だって守られるだけの存在にはならないからね。」

「……どこまでイケメンになるつもりなの?」

「司君の騎士になる勢いはあるよ?」

「ならその立場を取られないように頑張らないとね。」

 嘘ではない気持ち言葉にすると、司君は眉の端を下げて苦笑した。

 そんな彼を見つめて、私は反対に頬を緩ませる。

 これからももちろんハンターの仕事は続けるし、みんなの監視だって手を抜かない。

 それでも一番危険だって言われている司君は、一番脆くて崩れやすい。限りなく人間に近いヴァンパイアって感じだから。

 だから、一番近くで寄り添わせてほしい。時間が許す限り、ずっと。

【FIN】