その瞬間、後ろから腕を引かれた。
えっ!?と驚く暇も与えられず、成り行きで誰かの腕の中に収まってしまう私。
でも誰かなんて、くすぐった甘い香りで分かって後ろを見上げた。
そこにはやっぱり……。
「司君? 何でここに……」
「二人が遅いから探してたの。そしたら……とんだ現場に居合わせたなって。」
言いながら視線を朝翔君に向けた司君は、笑ってるけど目が笑ってなくて。
それがあまりにも敵対心があったから、慌てて二人の中に割って入ろうとしたら。
「じゃ、俺は弥虎のところ行かないとだから……また後でね。」
空気を察した朝翔君が、穏やかな声でそう言い背を向ける。
振り返る前に見えた朝翔君の表情は、切なくも笑顔だった。
完全に朝翔君がいなくなった頃、ようやく気まずい空気が流れ始める。
まだまだ明るい陽の光を避けるように司君は佇んでいて、私も影に隠れる。
……もちろん、頭の中は穏やかじゃない。
とんだ現場に居合わせた……って事は、私が司君好きなのもバレたって事だよね!? いや、もう知ってた可能性もあるかもだけど……!
えっ!?と驚く暇も与えられず、成り行きで誰かの腕の中に収まってしまう私。
でも誰かなんて、くすぐった甘い香りで分かって後ろを見上げた。
そこにはやっぱり……。
「司君? 何でここに……」
「二人が遅いから探してたの。そしたら……とんだ現場に居合わせたなって。」
言いながら視線を朝翔君に向けた司君は、笑ってるけど目が笑ってなくて。
それがあまりにも敵対心があったから、慌てて二人の中に割って入ろうとしたら。
「じゃ、俺は弥虎のところ行かないとだから……また後でね。」
空気を察した朝翔君が、穏やかな声でそう言い背を向ける。
振り返る前に見えた朝翔君の表情は、切なくも笑顔だった。
完全に朝翔君がいなくなった頃、ようやく気まずい空気が流れ始める。
まだまだ明るい陽の光を避けるように司君は佇んでいて、私も影に隠れる。
……もちろん、頭の中は穏やかじゃない。
とんだ現場に居合わせた……って事は、私が司君好きなのもバレたって事だよね!? いや、もう知ってた可能性もあるかもだけど……!

