ヴァンパイアくんに愛されるのは危険すぎる!

 それに、委員会の中でもヴァンパイアと結婚した人は少なからずいる。表立って許されてるわけではないけど、ヴァンパイアと生涯を共にするのはタブーじゃない。

 まぁ、そこは自己責任って感じなんだろうけど……。

 いつか責任を負わなくちゃいけない、それは理解している。

 それでも私はそれでいい。私が負える責任は全部負ってやるつもりだ。

 だから……どうかみんなまで縛らないでほしい。



「……ふぅ、これで次の小テストも大丈夫じゃない?」

「うん、バッチリ! 何とかなりそう!」

「それなら良かったわ。わたくしはもう帰るけど、暁も途中まで一緒に帰らない?」

「うんっ! ちょっと待って、すぐ準備するから!」

 春君に思いの丈を伝えたその日の放課後、私は教室で一時間ほど勉強をしていた。

 乙華が来週の小テストに出そうな問題を中心に分かりやすく教えてくれたおかげで、八割は取れそうな気がする。

 ……結局、春君が迎えに来る事はなかった。

 いつもならHRから5分もしない内に来るから、敢えて来なかったんだと思う。