ヴァンパイアくんに愛されるのは危険すぎる!

「告白は聞かないぞ。」

「違うよ! そうじゃなくって……、私は春君に何を言われても監視対象たちと仲良くしたい。みんなと一緒にいたいと思ってる……だから春君の言う事は聞かないから。」

 はっきり言葉にする。

 冷たい物言いになっちゃったけど、春君もそうだからお互い様だ。

 私が春君に伝えたかったのはそれだけ。春君がどう思おうが、私の気持ちは変わらない。

 言い逃げみたいになって申し訳ないけど、言い終えてすぐ春君の隣を通り過ぎる。

 ここに居続けたら春君のお説教を聞く事は避けられないだろうから、本当に急いで飛び出した。

「暁!!」

 案の定、春君は私の腕を掴んで止めた。

 強すぎる力で掴まれているから結構痛く感じて、今度こそ振り払う。

 反抗的な態度の私を春くんは驚いたように見てきて、再び止める事はなかった。

 これで、春君にも分かってもらえたと思う。私の気持ちは生半可なものじゃないって。

「許さなくていいよ。でもちゃんとハンターの仕事もするから安心して、春君と敵対したいわけじゃないから。」