ヴァンパイアくんに愛されるのは危険すぎる!

 春君が……本当に私のことを心配してるから、なんて甘い考えでいるはずがない。



 そんな事を連日考えていたある日の事。

《今日は急な依頼で学校にいないから迎えに行けない。けど絶対、あいつらのところには行くなよ。》

 今日も春君来るのかなぁ……と参っていた時に、このメールはやってきた。

 文面からも相当な怒りを感じられ、本当に行ってほしくないんだな……なんて思う。

 でもきっと、春君も分かってるはずだ。私がこんな機会を逃すはずがないと。

 なのに依頼のほうに向かったのは、猶予を与えてくれてるんだ!

 無理矢理感が否めないけど勝手にそう解釈し、私はすぐにみんなのいるあの部屋に向かった。

 久しぶりに行くから弥虎君あたりが飛びついてきそう……あはは。

 だけど、そう考えるのも楽しい。こう思うのを見るに、私は自分が思っているよりもみんなを気にしているみたいだ。

「お邪魔しますっ!」

 第3校舎の4階、突き当たり近くのみんなの秘密基地。

 そこにやたらと張り切った声で入ったけど……あれ?