足りないよ、白山くん。


「はぁ〜」


ごろんと自分のベッドに寝転がる白山くん。

1時間、思ったよりみっちりと教えてくれたから疲れさせちゃったかな……

私は、分からないことがあると細かく質問してしまうから、白山くんにいっぱい説明してもらったのだ。


「ごめん白山くん。大変だよね私と勉強」

「ううん。雫が聞いてくれたから俺の理解も深まったよ」


横になって、可愛らしい白くまの抱き枕を抱えながらそう答える。

お家でも、マイペースなようで。


そうだ、忘れないようにノートを見返しとこう。

鏡花ちゃんが淹れてくれたお茶を飲みつつ、さっき書いたノートを見る。


「……休憩しないの?」

「わっ!」


集中してたところ突然後ろから、ベッドの上にいる白山くんがひょっこりと顔を出してきた。