足りないよ、白山くん。


……え、白山くんの部屋?!


「あーそれでもいいけど……雫、いい?」

「う、うん。私は大丈夫だよ」

「じゃあそっちに移動しよっか」


荷物を一旦まとめて白山くんの部屋に移動できるようにする。


すると鏡花ちゃんが白山くんにこっそりと


「お兄ちゃん、水野さんと付き合ってないなら変なことしないでよ?」

「するわけないだろ」


「どうしたの?二人とも?」

「「いいや?」」


……二人揃って話すところとかやっぱり兄妹なんだなぁ。

なんか可愛いかも。


「ま、せいぜいボロが出ないように頑張ってね~」

「鏡花の奴め……」


私達に手を振って2階へと送り出す鏡花ちゃん。


「白山くん?」

「あー行こっか。

はぁ…鏡花達がいると調子狂う……」


ぼそっとそう言う白山くん。


「ふふっ……」

「…なに?」


「ううん。家での白山くん学校と違って新鮮だなって」

「……早く行こ、もう」

「あ、うん」


冷めた感じでそう言われたけど、白山くんちょっと赤くなってた。

ちょっとからかいすぎたかも。