「でも相手が水野さんじゃなかったら二人で寝るだなんて許可してないわ」
だって品行方正な貴方が変なことする訳ないじゃない、と付け加える。
藤井先生にまでも、学校での私はそういう風に見えているらしい。
自傷行為はしちゃってるけどね……。
そんなこと口が裂けても言えない。
「本当に水野さんで良かったわ。じゃないと今頃どうなってたことかしら」
「…余計なこと言わないでよ先生」
作業が終わったのか、藤井先生にプリントを渡す白山くん。
少し嫌そうな顔してる……?
やっぱり知られたくないことがあるのかな。
「全く、仕事だけは早いんだから……じゃあ私は行くわね」
そう言って藤井先生は保健室から出ていった。

