足りないよ、白山くん。


「っう、うん…!おやすみ」


そう囁かれて、私も眠りにつこうとしたけど、


「何がおやすみかしら?白山くん」


シャーッとカーテンが開かれると同時に聞き馴染みのない声が。


その瞬間、血の気が一気に引いた。


「………」

「あ、藤井先生〜」


……え!?

なんでそんなに呑気に返事なんかしちゃってるのっ!?


前に立ってるのは白衣を着た女の人。

うちの学校の養護教諭、藤井先生だった。


まずいよ…!この前あっきー先生が来た時は、白山くんが離れてくれたから誤魔化せたけど…

今はどっからどう見ても互いの体を密着させている状態。

ちゃんと服は着てるとはいえ、こんなのもう完全にアウトだよ……


あぁ…生徒指導行きだ…


ありがとうはるちゃん…ありがとうあっきー先生。


私の学校生活、私の人生……さようなら…



「まだ頼んだ仕事終わってないじゃないの」