足りないよ、白山くん。



「……それで白山くん、なんで最近授業起きてるの?」


保健室のベッドにて、私と白山くんは向かい合って寝ている。


「だってその方が雫といられるから」

「今、充分一緒にいるけど……」

「もっと雫のこと知りたいの」


そう言い、ぐっと私を引き寄せる。


「雫もさ、寝ようよ。勉強とかで疲れてるでしょ」

「そんなこと…」

「目の下クマあるよ?」

「…それは白山くんもっ!」

「ふっ…そうかも」


こうして他愛のない話をしながら、保健室で過ごす日々。

白山くんの抱き枕になるのは段々慣れてきていて、私もぐっすり寝ちゃうことも。

しかもこの前まで続いていた頭痛も、最近は全くなくなっていた。


普通に寝不足だったのかな…?

いつも日付が変わるまでには寝てるんだけどな。