足りないよ、白山くん。


「なぁ〜白山」


するとクラスの男子が白山くんに声をかけてきた。


あっ……この人、この前白山くんにだる絡みしてた……

確か名前は夏木くん…だっけ。


「お前水野さんのこと好きなの?」


っな…!?


なな、なんでそんなことを聞くの…

私、真横にいるんですけどっ…!


その言葉を聞いてクラスの人たちが一気に注目を集める。


けど白山くんはずっと寝てる……と思ったら



「んー……好き。友達として。起こしてくれるし教科書貸してくれるし」


……っは、びっくりした。


そうだよね、友達としてだよね…!

白山くんにそう思ってもらえてるのはちょっと嬉しい。

だって、あんまり人に興味なさそうな白山くんだから。


「いや白山、そういうことじゃなくて……」

「じゃあ何?雫は俺の何だって言いたいの?」