足りないよ、白山くん。


「じゃあ今日はここまでー」


授業が終わり、休み時間。


白山くんはくっつけた机を離すことなく、机で寝ている。

この前私が離そうとした時「次もどーせ教科書借りるんだから、そのままでいてよ」なんて言われてしまったから、

一日中ずっとこのまま。


白山くん、本当にどうしちゃったんだろう?

教えてくれたりするのは嬉しいけど…

少し白山くんの体調が心配。

だって段々と目の下のクマが酷くなってきている気がして。


それに授業中の周りの目が気になって仕方がない。

私たちの席は一番後ろだけど、みんな一度はちらっとこっちを見てくる。


……そういえば、確か白山くんって女子から人気なんだっけ。

もしかして私、クラスの女子を敵に回しちゃったとか…!?


うぅ…もしそうだったらどうしよう…