足りないよ、白山くん。


「明日からどうしようかな……」


水野さんのこともあって授業はなるべく起きていたいけど、それだと体がもたない。

毎日保健室に呼び出すのなんか違うし…

やっぱり関われる時に積極的に行くしかないかぁ。


水野さんのこともっと知りたいし、もっと仲良くなりたい。

それで、なるべく力になりたい。

だって水野さんの悩みを知っているのは俺だけだから。


……なんて誰かに対してそんな風に思ったのは、何年ぶりかな。


「お兄ちゃん…やっぱり煩ってるわこれ」


もちろん、俺がぼーっと考えてる時に放った鏡花の言葉は全く聞こえてなくて。

ただ、ご飯中も怪しい目で見られるだけだった。