足りないよ、白山くん。



中学生の頃、友達と図書館で勉強してくるとお母さんに伝えたところ、ひどく叱られたことがあった。

ライバルになるであろう子と仲良くしていても意味ないと。

友達に教える必要なんてないと。


それから私は嘘をついてこっそり友達と勉強することにしたのだ。


「何年も前から言われてるから大丈夫。でもどこでするの?」


「うーん、俺の家とか」

「え、いやいや。急にお邪魔するなんて……」

「気にしなくていいよ。親どっちも海外だからなるべく家にいたいんだよね。あ、ちゃんとリビングで勉強するから安心して。うるさい子達がいるかもだけど……」


え、海外って……

白山くんってお金持ちだったりもする…?


「じゃ、そんな感じで」

「あ、うん」


両親共に海外という凄いことを聞いて、思考がそこで止まってしまった。

最後までちゃんと聞いていなかったけど……うん、きっと白山くんだから大丈夫だろう。


白山くんとの勉強、少し楽しみだな…