「大変だね~いつも…」
授業が終わった後、友達の細川 晴香ちゃんがやってきた。
「そうでもないよ。慣れっちゃったし…」
「面倒じゃないの?あたしだったら叩き起こすか、無視するけどね」
「はるちゃん容赦ない……」
ちらっと隣の席を見てみる。
そこには、未だ寝続けている白山 悠成が。
色白でサラッとした髪や、長いまつ毛がよく目立つ綺麗な容姿。
彼は寝息を漏らしながら、すやすやと気持ちよさそうに寝ていた。
なんか、サボってても許してあげたくなっちゃうんだよなぁ……
白山くんの見た目は、先生たちが強く怒ったりしない理由の一つでもあるのかもしれない。
「まぁ、白昼夢の王子を強くは叩けない……か」
はるちゃんも私と同じように白山くんを見る。
白昼夢の、王子……?

