足りないよ、白山くん。



チュッ……



「……?!?!」



突然、ほっぺにキスをされた。



「し、白山くん……何して……!?」


「だって、10分一緒に寝れなかったから」

「だ、だとしてもそういうの、簡単にやっちゃだめでしょ……もっと恋人とかに……」


「あははっ、顔真っ赤」


突然のことにあたふたしてしまう。

そんな私を前に彼はふにゃっと柔らかい笑顔を見せる。



白山くんとは全然親しくないし、付き合ってもないのに……


そんな相手にキスされたのが衝撃的すぎて……



「水野さんは本当に真面目で純粋なんだね?俺とは真逆だ」

「真面目だからとか関係なく……!」


「まぁ、これからは誰にも言えない関係になると思うし?よろしくって意味を込めて」

「い、いや、意味わかんないよっ!」



…それに普段、誰かとこんなにも話している白山くんを見たことない。

意外と表情豊かで…

あと、なんか言いくるめるのも上手だし。



…新たな一面を見て驚きつつも、心地悪くはなかった。


むしろ保健室に来る前よりも、元気になってるような。



「じゃあ俺は満足したし先行くね。」

「え、あっうん……」



いや、先生が頼んでた付き添いはしないのね。

もう体調は良くなったからいいけど……




「明日から“俺の抱き枕“…よろしくね」


……


……は、そうだった。

抱き枕になるんだった。




私、明日からどうなちゃうの…………