足りないよ、白山くん。



…………


……………。



一瞬にして、保健室はしんっと静まり返った。



なん…で白山くんが傷のこと……



「……どうして、白山くんが知ってるの」



ようやく出た声は、今までにないくらい震えていた。



「見えたから。偶然ね」



そう言うと、私をなだめるように優しく頭を撫でる。


そんな白山くんに悪気はない…のは分かる。

むしろ……心配してくれてるのだろう。



…でも



「俺はそのこと先生に言った方がいいと思うーー」
「っやめて!!」


白山くんのシャツをぎゅっと握りつつ叫んだ。



「絶対言わないで!絶対に!抱き枕でも何でもするから!!」

「……」



寝起きではあったものの、必死になって拒んだ。


先生なんかにバレたらどうなるかわからない。

親が呼び出されるかもしれないし、迷惑をかけてしまう。


それだけは本当に避けたかった。