足りないよ、白山くん。



「水野さんが俺の抱き枕になってくれるんだったら、離してあげる」



白山くんは自身のペースを崩さずに答える。



「…な、なんで抱き枕?」


「言ったでしょ、抱き心地良いんだもん」



………、


それって…下手したら太ってるって意味になるのでは……?

まぁ最近、食べ過ぎてるな〜とは思ってたけど、そこまで……



「水野さんって細身なのに。不思議」



……


……あれ?よかった。

太ってはないみたいーーーって…



今は、そういうのどうでもよくて!



「白山くんっ!抱き枕にはならないけど離して?」

「えーー」



お、やっと諦めてくれるかな?

そう一安心していると



「ーーーーじゃあ先生に、体の傷のこと言っちゃおうかな?」