足りないよ、白山くん。


「なんでだろうね?それよりも、もっとこっち来て」



全く理解ができなくて困惑していると、突然ぎゅっと白山くんに抱き寄せられる。



「うわっ...ちょ、白山くん!」



ぎゅーっと抱きしめられて、身動きが取れない。



「あったかい...もう少しこのまま寝ようかな」


「なっ...」


「水野さん、抱き心地いいし」


「は、離しっ......」


「やーだ」



.........




......駄目だ。


完全に白山くんのペースに持ってかれている。


どうしよう...
このままだと帰りの会に間に合わなくなっちゃう。





「白山くん!そろそろ離さないと......流石に...」


「そうだ、いいこと思いついた」


「へ...?」



次から次へと何なの一体......


マイペース過ぎにも程があ──



「──水野さん、俺の抱き枕になってよ」