足りないよ、白山くん。


……


ふわりとゆるい声。


……



……はいっ?!?!



その声を聞いた途端、一気に眠気が吹っ飛んだ。



ばっと声の主を見上げると、もちろんそこには彼がいる。



「なな、なんで白山くんが一緒に寝てるの?!?!」



今の状況を冷静に整理しよう...

何故か白山くんと私は向かい合わせで寝ていて、しかも私は彼に抱きしめられている状態。


......私、1人で寝てたよね?!


寝る前の記憶を思い出してみる。


頭が痛くて、保健室に行って、白山くんが診てくれて......


それでベッドで休んだ方がいいってなって、寝させてもらって...



......うん、どう考えても二人で同じベッドに入る展開にはなってない。