足りないよ、白山くん。


………



ん……



あったかい…それにいい匂いがする。

こうなんというか…爽やかな感じで…


ふわりと優しい香りが鼻をくすぐる。




…心地良い。




ずっと…



ずっとこのままで…いたいな。



……



……





…あれからどれだけ寝てしまったのだろうか。

もう授業終わってたり。


……そろそろ起きなきゃ。


そう思ってゆっくりと目を開ける。



「んん……」



ちょっと寝過ぎちゃったかな…


……慣れない場所で寝たからなんか身体が痛いような。


すると、ゴソッと何かが動くのを感じた。


ん……?



「ふぁ……」



私じゃない、誰かの息。

それと同時に、ふわりとシャボン玉みたいな匂いがした。



「ーーおはよ。よく寝れた?」