足りないよ、白山くん。


……?


保健室内を見渡してみたところ、誰もいない。



先生、席外してるのかな?


……どうしよう。

勝手にベッドとか使うわけにもいかないし…


先生が来るまで、少しだけこのソファで待機させてもらおうかな。



そう思い、目の前のソファに腰掛けようとしたところ、



ガサガサッ…


ベッドの方から音がした。



なっ、何……?



あっ、もしかして誰か休んでた…?

うるさくしちゃったかな…

結構ドアとか開ける時、音出しちゃったし。



ごめんなさいっ、と内心謝っているとカサっとベッドのカーテンが開いた。



「うーん……だれ…?」



えっ…


カーテンから顔を出したのは…



「…あれ、水野さんだ」

「白山くん⁉︎」



ーーのんびりと目を擦る、白山くんだった。