足りないよ、白山くん。


ズキッ…


う…痛い……


保健室に向かっている今も、鋭い痛みが走る。



ストレス…とかじゃないよね。

だってちゃんと睡眠はとってるし、嫌々勉強しているわけでもないし。


はぁ…辛い。


痛みは治るどころか、悪化している。

これじゃあまともに集中して勉強できないよ…



それに体育を休むという罪悪感もある。

基本私はどの教科も休んだことはないし、学校を休んだことは一度もない。


それはもちろん成績を維持するためでもある、けど…

お母さんが、多少の風邪をひいても休ませてくれないっていうこともある。



厳しすぎでしょ……本当に。

……このままだと、いつか呆気なく死んじゃったりして。


そんなことを淡々と考えていると、保健室に着いていた。



「失礼します…」



静かにそう呟いて入った。