足りないよ、白山くん。


……騒がしくしてしまった。


白山くん、きっと私たちのうるさい会話で機嫌を損ねちゃったよね。

ちょっと申し訳ないな。



「アイツ絶対サボりだよな」


「あれで単位取れてるとか意味わかんねー」



話題の内容が、私から白山くんへと変わった。


ふぅ……

会話に参加してないところで、自分の話をされるのは苦手だったからよかった。

あのまま白山くんが保健室に行かなかったら、どうなってたことやら……



「……雫、ごめん。盛り上がっちゃって」


「う、ううん。大丈夫!」



はるちゃんはたまに周りが見えなくなる癖があるけど、言う時はズバッと言ってくれるから頼もしい。



「あ、もう五限始まっちゃう!」


「わ、ほんとだ…」



男子たちと話していたら、授業まであと五分になってる。

私たちは急いで残りの分を食べて、授業の準備した。