裏社会の私と表社会の貴方との境界線

それに、まだ寿命も残っているかもしれない。


つまりはまだ助かるかもしれないということだ。


だったら今はひとまずここから離れたほうがいいのではないか。


真鈴の言うことに従うことにした私は、真鈴に背中を向けて全力で走り出した。 


戻っている間も、いろいろなことを考えた。


本当にこれでいいのだろうか、私は真鈴を助けられるのだろうか…。


いろいろな不安がじわじわと込み上げてくる。


怖くなった私は、真鈴が大丈夫だと言ってくれるのを見たくて振り返る。


能力を使い、ズームして真鈴の様子を見た。


私はこの事を、一生後悔することになる。


真鈴は声も出せない状況で、口パクで私に必死に何かを伝えてきた。


不思議と、その言葉だけは心を読まなくても分かった。


真鈴の最後の言葉。


『ありがとう。ごめんね、さようなら』


その途端、真鈴は消えてしまった。


寿命を全て使い切ってしまったのだろう。


つまり、もうこの世界には戻ってこない。


もう永遠に会うことができない。


見なければよかったのかもしれない。


知らなければよかったかもしれない。


耐えられない辛さ、悲しみが私を襲う。


「やめてよ…嘘だって言って…。いやぁぁぁぁぁぁ!!!」