裏社会の私と表社会の貴方との境界線

「華恋姉は甘すぎるよ。瑠璃華姉、さっき廊下走っていろんな人にぶつかりそうだったんだよ?」


瑠璃華は「やば!」と小声で言う。


それを、私は逃さず聞いていた。


もう我慢ならない!


「瑠璃華!!あれほど言ってるでしょ?雨晴の人間だからって周りに迷惑かけていいわけじゃないって!!また羅華(らか)の言うこと聞かなかったのね!?」


羅華というのはさっき私の部屋に入ってきた金髪の男の子であり、3つ子の末っ子である。


そして普段は羅華に瑠璃華の面倒を頼んでいるのだけれど、全く話を聞いてくれないから困っている。


本当にどうしたらいいものか。


「ごめんってば〜」


いつものように呑気(のんき)に謝ってくる。


反省した姿を見せない瑠璃華に、私は普段聞かないことを聞いてみた。


「瑠璃華は普段私より早く起きているでしょう?何をしてるの?」


「ええ〜っと。いつも朝起きたらお姉ちゃんの部屋に来て寝顔見てる!」


きゃははっと笑い出したので本気か聞いてみると、「やだな〜。冗談だよぅ」という。


いつも思うが、瑠璃華のきゃははという笑い方はちょっと不気味である。


何が冗談で本気なんだかいまだに分からない。