裏社会の私と表社会の貴方との境界線

ツキの荷物はすでにレンとユウが運んでいたようで、私の荷物を持つのを手伝ってくれた。


それから寮までの長い道を歩いて行き、レンとユウに会った。


「ごきげんようレン、ユウ。今日からよろしく」


レンはその言葉を聞くなり、無言で寮の中へ入って行った。


本当に感じの悪い子だ。


一方ユウはニヤリと笑い、私の髪を(もてあそ)ぶように触ってきた。


「今日から華恋といられるとか最高じゃん」


相変わらずに考えの読めないユウと一緒なんて、こっちとしては吐き気がする。


口に出したら面倒なことになりそうなので、心の中で言う。


そう思ってキッとにらんでから手を振り払い、べーっと舌を出してやった。


「何やってんだか…。早く部屋に行ったらどうなの?」


私達の茶番を見たツキが止めに入った。


ツキに言われたなら仕方がないと言って、ツキの手を引いて私は寮の中に入って行った。


私達の部屋は3階にあり、ドアには「雨晴様 来夢(らいむ)様」と書かれているらしい。


裏社会一家と有名なメア家の名前を使えば、疑われかねない。


そこで、来夢という偽名の苗字を作ったそうだ。


由来はナイトメアからで、「悪夢が来る」ということから作ったみたい。


趣味悪い。