裏社会の私と表社会の貴方との境界線

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「ねぇナラ、わたくしはなんで生まれてきたんでしょうね?」


私は彼女の優しい、落ち着いた声が好きだった。


ずっとずっと、この声を聞くことが出来るのだと信じていた。


「さあ?私にも分かりません。ですが、カレン様が生きたいように生きればいいではありませんか。どんなカレン様にでも、私は一生お側にお仕えしますよ」


そう言って笑ってくれた。


いつでも隣のいると言ってくれた。


そう信じていたんだ。


だから、その日を境目(さかいめ)に「自分らしくいよう」と、そう誓った。