裏社会の私と表社会の貴方との境界線

それから私達の間に沈黙が続く。


けれど、私は誰も私達に声をかけないことに不思議と安心していた。


少し経ってから、レンがサクに対して口を開く。


「何で僕も行かなきゃいけないの?華恋と任務なんてしたくないんだけど。ねえ、サク兄さん答えてよ」


この子は15歳の第4王女、レン。


一見して男の子に見えるほどの声の低さと、紫色の髪の毛の短さが特徴。


そして私に対して、なんでだかは知らないけどすごく冷たい。


もともと誰に対してもそっけないけれど。


いつも考えるが、何が気に食わないのかほとんど関わらない私には分からなかった。


「僕が決めたんだ。レンには悪いかもだけど、お願いできるかな?」


「…。分かったよ」


レンは小さく舌打ちをして言った。


まあ、みんなサクには逆らえないし仕方がない。


けれど、この会話を聞くと2人はなんとなく兄妹って感じがするそんな不思議さがある。


きっとサクもサクなりに妹のことを想っているからだろう。


この2人の関係は、他の兄弟とは違うのだ。