幽霊姫は止まれない!

「エヴァにちょっかいをかけるなんて許せないから、お兄様をあてがってやろうとこの格好で迫ってみたんだけれどね」
「とんでもないこと言われてるね!? 俺と、あとアルゲイドも! あいつあんなにシスコンなのに、妹たちからの優先順位が低すぎる」
「ぷっ」
「ちょ、オスキャル笑ってはいけないわ! しみじみと言われて私も笑っちゃいそうになったけど」
「ふたりとも!?」

 この異様な状況と、あまりにも悲壮な声で兄を想うサイラスに、ずっと黙って存在を消していたオスキャルがとうとう吹き出す。
 慌ててオスキャルを窘めるが、その気持ちもわからなくなかったせいで不要な本音まで言ってしまい、サイラスが愕然とした顔をむけた。

 だが、そんな私たち三人は無視してブランカがさらに言葉を重ねる。
 
「それに貴方、見る目もあるのね。だってエヴァを選ぶんだもの。噂には左右されず、自分の目で見るところが気に入ったわ」
「は? なんの話……」
「リンディ国第二王女、ブランカ・リンディが貴方と結婚してあげてよ」
「えっ、えぇぇえ!? ブランカ姉様!?」