「お待たせっ♪」 達哉は車の中でタバコを吸って待っていた。 車のドアをあけると、出会った日と同じバニラの芳香剤の香りがした。 車内の音楽は、あたしが飲み会の時に好きだと話したあゆの音楽が流れていた。 ―あゆが好きって言ったの覚えててくれたんだ。 嬉しかった。