この恋は妄想じゃありません

少女漫画に出てきそう。



今年の一年生はみんな顔面偏差値高いなぁ。



「みんな早いね」



そんなことを考えていたら、現れたのは夏川くん。



「日直日誌書いてたら遅くなっちゃった」



そう笑って言うけどだいぶ早い。



一応決まっている集合時間まではまだ10分もある。



「夏川先輩って彼女いますか?」



すると夏川くんが来た途端、小宮さんが質問をした。



えっ?ちょっと小宮さん!



「友達が夏川先輩のファンで聞いてきて欲しいって」



あ、小宮さんが夏川くんのこと好きなわけじゃないんだ。



「い、いないよ?」



唐突な質問に焦りながら夏川くんが答える。



「好きな人は?」



間髪入れずに聞かれて夏川くん、戸惑ってるよ…。



「えーっと…」


「いるでしょ」


「いや、いない」



そんな会話をする2人が微笑ましい。



「有村先輩は?」



急に話を振られてびっくりしてしまう。