いきたい僕ら

……しばらく待っていると、もう一度ノックがあり、病室の扉が開く。

「ただいま。」

晴れやかな表情をした梨杜さんと、

「梨杜姉、そんなに怒んなくてもいいじゃん。」

不貞腐れた様子の蒼さんが戻ってきた。

どうやら無事なようだった。

「よし、揃ったことだし。律樹、蓮斗。早速だけど聞かせてくれないか?何がどうしてこうなったのか。」

全員が座ったのを確認して、梨杜さんが言う。

「……と言われましても、皆さんが見たままだと思うんですけど……。」

そう前置きして、僕はあの場所であったことを話した。

「刺されたのは蓮斗くん……?」

話の途中で蒼さんがつぶやいた。

「そうです。本当は僕を刺そうとしたと思うんですけど、僕がレンに突き飛ばされたので、勢いそのままでレンに……。」

「……ごめん、続けて。」

僕はその後のことまで全部話した。

理性が吹っ飛んで八神を撃ったこと。

自分も撃とうとしたこと。

神と名乗る男が、レンを救う代わりに僕に傷を移したこと。

「……その後のことはあまり覚えていません。レンはどう?」

あのときのレンはおそらくパニックになっていただろう。

覚えていなくても無理はないと思う。

「……すいません。気づいたら傷がなくなってて、目の前の律樹さんが血だらけで……。とにかく律樹さんを救うことだけ考えてました。でも、割とすぐに蒼さんたちが来てくれたと思います。」

話を聞いた2人は考え込んでいるようだった。

あまりにも非現実的な話だけど、紛れもない事実だ。