いきたい僕ら

……というわけで、

「ここです。」

僕と梨杜さん、そして他の幹部の方々はとある海岸に来ていた。

隣の県との境にあるその海岸の隅の方は岩場になっており、上を見れば断崖絶壁だった。

その崖の下の方に、洞穴があった。

「この中にレンがいると思います。」

僕はその洞穴を指さして言った。

「それにしても、予備のGPSなんてよく仕込んでたな。」

「あはは……怪我で休んでる間暇だったんで……」

龍星さんの問いに笑いながら答える。

……予備のGPSはレンのペンダントに仕込んでおいた。

僕が誕生日にあげたものだ。

人の体温で充電するから、レンがつけている限り作動し続ける。

まさか本当に使うことになるとは思わなかったけど、つけといて正解だった。

「よし、じゃあやろうか。」

蒼さんが真剣な声で言った。

「まず、律樹くん。君は蓮斗くんの救出。梨杜姉はそれをサポートして。龍さんと羽澄は八神威織を捉えるんだ。もしその裏に誰かいるなら、そいつも。僕は雑魚を蹴散らす。」

そこで言葉を切って、1つ深呼吸をして続けた。

「中に入ったら通信はできないと思う。一応聖藍が全員の様子を確認できるように頑張ってるけど、厳しそうだ。だから危ないと思ったらすぐに出てきて。ここなら通じる。特に律樹くん。」

「はい。」

僕が1番信用ならないってことなんだろう。

否定はしない。

レンがどんな状態で見つかるかによっては、落ち着いていられる自信がないから。

僕が頷いたのを確認して、蒼さんは合図を出した。

「最優先事項は自分の命で。作戦開始!」

僕たちは洞穴に入った。