いきたい僕ら

……あれから3ヶ月ほどが経った9月末。

腕の怪我も完治して、梨杜さんから仕事再開の許可も得た。

愉快なものではないから普段の仕事をしたいわけじゃないけど、ずっと部屋で安静にしているのも、それはそれで疲れるものだった。

そして、僕とレンは今日も今日とて裏切り者の始末をしに、本部に来ておりました。

階段を降りて、地下室の扉を開ける。

部屋の中は薄暗く、至る所に赤黒いシミがついていた。

机には数々の工具が置いてあり、正面の壁際には、2人の男性が手足を鎖に繋がれて座っていた。

拷問室。

僕たちの主な仕事場のひとつだ。

男のうちの1人が僕たちを見て口を開いた。

「なんだ……子供じゃねぇか。君ら、来るところまちが……ひっ!」

男は最後まで言うことができなかった。

彼の耳のすぐ上、ちょうど目の真横らへんをナイフが通り過ぎたからだ。

「勝手に喋ってんじゃねぇよ。裏切り者風情が。」

ナイフを投げたレンが、普段からは想像もつかないような恐ろしく冷たい声で言う。

梨杜さんがこの仕事に僕たちを持ってきた理由は3つ。

1つ、組織への裏切りなんてそうそうできるものじゃないから、仕事量が少ない。

2つ、僕たちが子供で、相手が油断するから。

そして、3つ目。

「あんまり脅しちゃダメだよ。喋ってくれなくなっちゃう。ね?お兄さん?」

レンが脅すことで、僕の笑顔が恐怖の対象になるから。

「っ!!」

近づいて笑顔で言った僕に、男はあからさまに動揺した。

「さてと……お兄さんたちは一体何をしたの?」