いきたい僕ら

多少ふらつく感じはあるが、自力で歩くことはできそうだ。

そのまま、レンを起こさないようにそっと部屋を出る。

梨杜さんについていき、会議室と書かれた部屋に入る。

そこには蒼さんと聖藍さん、そしてなぜか他の2人の幹部もいた。

「……あの、梨杜さん。僕これから殺されるんですか?」

「……何バカなこと言ってんの?腕と一緒に頭のネジまで抉られたのか?」

いや、幹部勢揃いで怯えるなってほうが無理だと思います。

その言葉はなんとか飲み込んだ。

「それより、いいから早く座りな。立ってるのも辛いでしょ?」

蒼さんが優しく言った。

その通りだったから、僕は言われた通り、梨杜さんの隣の席に座る。

「……まずは律樹、この写真を見てくれ。」

梨杜さんは言いながら、4枚の顔写真を出してきた。

僕はそのどれもに見覚えがあった。

「こいつら……僕が始末した人たちですよね?」

みんな、元は清部会の構成員だった。

だけど、よくわからない別の組織に出入りしていることがわかったから、僕が拷問して殺した。

彼らが出入りしていた組織も、梨杜さんが突き止めて壊滅させたはず。

もう2年くらい前の話だ。

僕は、自分が殺した人、特に拷問してから殺した人の顔はほとんど覚えている。

「……そうだ。」

梨杜さんは言いにくそうに頷いた。

「なんでいまさら、こいつらの……」

そこまで言ったところで気づいた。

僕はここに、僕たちを襲った人物について聞きに来たのだ。

そして、おそらく敵は4人。

こいつらも、4人。

「……こいつらなんですか?」

「……あぁ。」

……へぇ?

「梨杜さん。こいつら『だけ』なんですか?」

僕は写真から目を離して、梨杜さんに目線を向けた。

そんなに親しくない2人の幹部と聖藍さんは、驚いた顔をしていた。

でも梨杜さんと蒼さんは普通だった。

「察しがいいどころじゃないね。君は。」

蒼さんが薄く微笑んで言った。

冷たい笑みだった。

これは……事態は最悪らしいな。

「おそらく、君の想像の通りだ。また、八神の遺体が消えていた。他にもいくつか、同じように墓が荒らされてる。」

八神がいなくなった……。

「『イーグルサイト』の実験倉庫はどうなってます?」

あのあと、確かあの倉庫はリフォームされ、清部会が使っていたはずだ。

もしそこに行っているならすぐに分かるはず。

「うちの武器倉庫になってるよ。不審者が入ってきたなんて情報もないから、そこには行ってないだろう。」

行っていない……。