いきたい僕ら

……目を開けば、見慣れた白い天井が目に入った。

どうやら孤児院の医務室に寝かされていたようだ。

起きあがろうと腕に力を入れると、激痛に襲われる。

「った。」

起きるのを諦めて痛む右腕を見れば、包帯が巻かれており、力を入れた時に傷が開いたのだろうか、薄く血が滲んでいた。

そこで僕は一連の騒動を思い出した。

あそこからだと本部よりも孤児院の方が近いから、こっちに連れてきたのだろう。

反対側を見れば、レンが椅子に座ったまま寝ていた。

「レン。」

声をかけるが、起きる気配はない。

「レーン!」

もう一度、さっきよりも大きな声で呼びかけるが、やっぱり起きなかった。

すると、扉の方から音がして、梨杜さんが入ってきた。

「お、起きたか。おはよう。」

「おはようございます、梨杜さん。助けに来ていただき、ありがとうございました。」

自力では起き上がれなかったので、寝転がったままお礼を言う。

梨杜さんは銃よりも体術の方が得意だから、実際に敵を撃ったのは多分蒼さんだけど、助けてくれたのは事実だ。

「僕、どのくらい寝てました?」

「だいたい3時間ってところだな。てか律樹。お前右腕動かそうとしたろ?まったく……安静にしとけ。」

「あはは……。」

梨杜さんは包帯についた血をめざとく見つけてそう言い、包帯を取り替えてくれた。

それにしても、3時間か……。

思ったよりも長いこと寝てたんだな。

それと気になることがもう1つ。

「僕たちを襲った奴らは誰です?」

3時間もあったんなら調べがついているだろう。

今後、こんなことが起きないようにするためにも、ちゃんと制裁を加えとかないといけない。

「それについて、お前だけに話がしたい。」

僕だけか……。

「レンには聞かせられないってことでいいですか?」

「そうだ。」

「わかりました。移動しましょう。」

と、ここで1つ問題が。

さっき、自分で起きあがろうとして、傷口が開いて梨杜さんにお小言を言われました。

そもそも僕、今自力で起き上がれません。

左腕だけで頑張るが、どうにも上手くいかなかった。

これは、しょうがない。

「……梨杜さん、起こして。」

「……はぁ……。」

ため息をつきながらも、梨杜さんは起こしてくれた。