いきたい僕ら

……3人で片付けること数10分。

部屋はいつも通りの、整理整頓されたものに戻っていた。

「聖藍さん、ありがとうございます。」

「いやいや、それじゃ帰ろうか。」

そうして僕たちは聖藍さんと一緒に本部をあとにした。

孤児院までの道を3人で歩く。

僕の手には食べ損ねたケーキ、レンの手には梨杜さんからのプレゼントがあった。

森に入ったところで、聖藍さんが口を開く。

「君たちはさ、何でここにいるの?孤児院にいるなら選べたはずでしょ?」

僕たちを憐れむような口調だった。

「俺と違って、君たちには日の当たる場所で生きるという選択肢があった。何でそれを棒に振ってまで、こんなところに来たんだい?」

なんで清部会に入ったのか、か……。

……最初はただ、強くなりたかった。

肉体的にじゃなくて、精神的に。

何が起きても動揺しないような、そんな強い精神を手に入れたかった。

でも多分、本当はそうじゃなかったんだろうな。

僕とレンがここに来た理由は多分同じ。

だからこうして、一緒に任務をするようになったんだろう。

「別にここじゃなくてもよかったですよ。行き着いた場所にあったのが、ここだっただけで。」

僕は足を止めた。

レンは僕の隣に、聖藍さんは少し先にいた。

「僕たちはただ、1人になりたくなかっただけです。」

たとえそれが仮初でも、幻だとしても。

「向こうに残ったところで、僕たちには『孤児院育ち』というレッテルが貼られる。何人かは気にしなくても、多くの人は気にします。それだけで偏見の目で見られるくらいなら、堕ちるところまで堕ちたほうがいい。そう思ったんです。」

僕がそう言うと、聖藍さんは少し驚いたような顔をして安心したように笑った。

「そっか。よかった。嫌々いるんじゃないんだね。」

聖藍さんがそう言った瞬間、聖藍さんの背後で何かが光った。

それが何かを考える前に僕は飛び出していた。

「危ない!!」

僕が聖藍さんを押し倒した瞬間、銃声が鳴り響き、頭の少し横を何かがすり抜ける。

急いで拳銃を取り出し、弾が飛んできた方に向けて撃った。

……外したか。

「多分4人。南に2人と北西、北東に1人ずつ。」

周囲を警戒しながら言う。

近くにいるのが4人ってだけで、遠くにはまだいるかもしれない。