いきたい僕ら

「……えっと、初めまして……だよね?俺聖藍って言うんだ。よろしく。」

人当たりのいい笑顔で聖藍さんは言った。

「僕は律樹です。こっちが蓮斗。よろしくお願いします。」

僕が言うと、レンはぺこりと頭を下げる。

馴れ馴れしい聖藍さんとは対照的に、随分そっけない挨拶だが、仕方ない。

僕たちの仕事は裏切り者の始末。

相手の素性がはっきりしない以上、無闇に警戒を解くことはしない。

今回は梨杜さんが直接指示してたから、そこまで警戒しなくてもいいかもしれないけど……。

「俺って、そんなに信用ならない?」

聖藍さんはあからさまに悲しそうな顔をして言った。

「これでも蒼の付き人みたいなものだから、そんなに警戒しなくていいと思うんだけど……。」

幹部を呼び捨て、それに付き人……。

少しは信用できるかもしれない。

「すみません。仕事柄、人は疑うように指導されていますので。」

「……あはは。本当によくできた子達だ。心配しなくても、俺は君たちのことを誰にも話さない。情報は漏らさないことを約束するよ。」

少しの間ののち、聖藍さんは笑いながらそう言った。

言ってることに嘘がないか、少し観察するが、大丈夫そうだ。

「わかりました。では、片付けをするので、少し待っててください。レン、ゴミ袋持ってきて。」

「俺も手伝うよ。」

聖藍さんもそう言って、部屋の装飾を外してくれた。

高いところについていたやつは、僕じゃ絶対に届かなかったから、とても助かった。