いきたい僕ら

……そして日付は変わり、「イーグルサイト」との顔合わせの日がやってきた。

僕たちはいつもの洋服……ではなく、全身真っ黒の仕事着に身を包んでいた。

軽くて丈夫、伸縮性抜群で動きやすい、そしてポケットが多いからものをたくさん持っていける!

僕は基本拳銃しか使わないけど、レンみたいな暗器をよく使う人には嬉しい機能だろう。

「レン、準備できた?」

隣にいるレンに声をかける。

僕より遅く寝たはずなのに、僕より元気だ。

「あ、はい。あとはこれを持って……。あ、律樹さん、これ持ってってください。」

そう言っていくつかの小さいボールを差し出してきた。

「なに?」

受け取って眺めてみる。

ちょっと粉っぽいかも?

「目眩しです。叩きつけると煙が立つので、その隙に逃げられるかと。」

レンにいつものふざけた様子はない。

こういうところ、すごく好感が持てる。

「ありがと。ま、使わないのが1番だけどね。」

「そうですね。」

荷物をまとめ、渡されたマイクが作動してるのを確認してから、指定場所へと向かった。

……目的地には約束の時間の5分前に着いた。

「まだ誰もいないみたいだね。」

おそらく梨杜さんたちであろう、いくつか覚えのある気配はあるが、知らない気配はない。

こうみえて人の気配を探るのは得意だ。

「呼び出しておいて遅刻とか?」

レンがふざけながら言う。

もし本当にそうだったら随分舐められたものだけど……どうやらその心配はなさそうだ。

僕は森の奥の方を、近づいてくる気配の方を向いた。

感じるのは1人だけだ。

僕の変化に気づいたのか、レンも口を閉じ僕の1歩後ろで警戒体制に入った。

……時間ピッタリ。