いきたい僕ら

……清部会が経営する孤児院は2つある。

訓練を受けている子どものための施設と、そうでない子どものための施設だ。

当然僕は、訓練を受けているからそういう子供のための施設にいる。

レンも同じだ。

2つの施設に大して違いはないが、強いて言うなら僕のいる方には門限がない。

僕たちみたいに、既に組織の一員として夜も出かける人がいるからだ。

暮らしている人数もさほど多くない。

多分4人くらい。

全員に1人部屋が用意できるくらいしか暮らしていないのに、僕たちは同じ部屋で暮らしている。

僕がそう頼んだからだ。

今でも、時々壊れそうになるから……。

「ねぇ律樹さん。このゲーム、一緒にやりません?」

部屋に入り、手を洗うとすぐにレンはそう言ってきた。

「やらない。何度も言ってるでしょ?僕はそういうのに興味ないから。」

この根っからのゲーマーは疲れることを知らない。

前に1度、レンのゲームに付き合って、2徹する羽目になったから、それ以来断っている。

あの時はマジで死ぬかと思った。

ゲームに興味ないことは本当だし。

「えー、そんなこと言わずに。ちょっとでいいからやりましょうよ〜。」

「だからやらないって。明日仕事があるのに、寝不足になるの困るから、今日は早く寝たいんだよ。」

時間はまだ午後3時を過ぎたところだが、今から始めるとなるとレンは間違いなく夜中の2時くらいまでぶっ通しでやる。

賭けてもいい。

「ちぇー。しょうがないか。じゃあ今日はやめておこ。」

僕がわがまま言ったみたいになってるのは気に食わないけど、明日寝不足でこられる方が困るからいいか。

「あ、そうだレン。」

僕はあることを思い出してレンに声をかけた。

「なんですか?やっぱりゲームやります?」

「違うから。」

どうしてそう、すぐゲームの話になっちゃうのか……。

「今度の日曜、ちょっと付き合ってくれない?」

「日曜ですか?いいですけど……」

頭にはてなを浮かべながらレンが答えた。

「ありがとう……」

怖くて、ずっと行けてなかったから。

誰かと一緒なら行ける気がする……。