いきたい僕ら

最近、疲れがひどい。

理由はわかっている。

明らかに働きすぎだ。

今日だって2人を始末してきた。

まったく、僕まだ13歳なんですけど?

大人の皆さんに庇護されて然るべきなんですけど?

大人の皆さんは、こんな子供に頼らないといけないほど忙しいんですかね?

あくびを噛み殺しながら、自分の部屋の扉を開ける。

「あ、律樹さん、お疲れ様です。」

そこには1人の男の子がいた。

年は僕より下、確か12歳って言ってた気がする。

彼は夜中だというのに電気も付けず、携帯ゲーム機をいじっていた。

「レン、まだ起きてたの?もう2時過ぎだよ?」

「えへへ……」

少年の名前は蓮斗。

孤児院で暮らす僕たちには、名乗るべき苗字はない。

彼は半年ほど前から、僕の元で仕事の新人研修的なものを受けている。

……退院したあと、僕は施設に送られた。

パンフレットを見た感じ、いい感じの施設だと思っていたけれど、実際は全然そんなことはなかった。

そこは裏社会のトップ、清部会が取り仕切る孤児院で、入ってくる子供たちに人の騙し方や脅し方、殺し方などを教えていた。

救いがあるとすれば、そういうことを教えられるのは希望者だけだった、ってことだ。

希望しなかったからって施設から追い出されることはない。

だけど僕は、こんな時間まで仕事、すなわち裏切り者の抹殺をしていた。

つまりは……そういうことだ。

……強くならないといけないと思った。

1人でも生きていけるように。朝陽を鎖に止めておかなくてもいいように。

やり方がこれであっているなんて思っちゃいない。

できることなら朝陽に誇れる方法で強くなりたかった。

でも僕に与えられた方法はこれだった。

これしかないから、これに縋っているしかない。

「僕、もう寝るね。レンも遅くならないうちに寝なよ。」

着替えだけ済ませて、布団に潜りながらレンに伝える。

「はーい。」

そう言ったレンの声は、もう僕の耳には届いていなかった。