いきたい僕ら

……コンコンと、部屋の扉がノックされた。

「はい。」

律樹が返事をすると扉が開き、華野さんが入ってきた。

「あら、律樹くん、もう起き上がって大丈夫なの?」

律樹が頷く。

俺は立ち上がり、もう一度律樹の頭を撫でてから言った。

「それじゃ律樹。今日はもう時間みたいだから帰るね。また時間がある時に来るよ。」

「うん。またね。」

手を振る律樹を背に、病室をあとにした。

「なんの話、してたの?」

隣を歩く華野さんが聞いてきた。

「んー、内緒。」

この約束は、俺と律樹だけのものにしておこうと、そう思った。