いきたい僕ら

律樹が入院しているのは、町の小さな病院じゃなくて、隣の市の大きな大学病院だった。

受付で律樹が入院してる部屋を聞いて、そこに向かう。

華野さんは、

「時間になったら呼びに行くね。」

と言って、待合室にいる。

だから今ここにいるのは、俺1人だ。

扉をノックしたが、返事はなかった。

構わない。寝てるだけかもしれないから。

なるべく静かに扉を開けて、中の様子を確認した。

そこは個室のようで、ベッドがひとつと、入り口から入ってすぐのところに洗面所があった。

静かにベッドに近づく。

そこに寝ている人は、全身を包帯で巻かれていて、いろんなコードが伸びていて、それが近くの機械に繋がっていて……。

……なんてことはなかった。

服の隙間から覗く腕や胸には確かに包帯が巻かれているが、でもそれだけだった。

「よかった……」

今は寝ているけど、ちゃんと息もしてるし、頭には包帯が巻かれていないから、きっと大丈夫なんだろう。

「ふぁ〜……」

安心したら眠くなってきた。

俺はベッドの近くにあった椅子に座って、壁に背中を預ける形で眠った。