いきたい僕ら

「っ……」

そこにはレンが映っていた。

レンは泣いていた。

『律樹。俺がいなくても、お前は大丈夫だよ。もう大丈夫になったんだ。』

「……大丈夫、じゃない。全然大丈夫じゃないよ!なんで?!なんで勝手に逝ったの?!やめてよ……おいてかないで……一緒に連れてってよ……。」

映像は消えていた。

目の前の朝陽は泣いていた。

僕も泣いていた。

『……悪い。それはできない。』

「朝陽……。」

『俺な、手紙送ったんだよ。律樹に。』

手紙?

「何それ……知らない……。」

『返事が来たらやめようと思った。まだ、俺が必要だってことだから。』

「っ!……僕のせいじゃん……。」

僕が気づかなかったから、朝陽は死んだんだ……。

『でも律樹からは何もなかったから、もう大丈夫だって、安心して飛べたんだ。』

「僕のせいじゃん!」

なんで、朝陽は笑えるの?

『ありがとな、律樹。俺を解放してくれて。』

「僕のせいで!死んでるじゃん!!」

『律樹、お前のせいじゃない。』

「僕のせいだよ!!全部……僕が悪いんだ……!」

壁を叩いた。

痛みは感じなかった。

手よりも心のほうがずっと痛かった。

『律樹、お前のせいじゃ……』

「僕が家族を殺して。誰かの大事な人を奪って。レンの師匠を消して!朝陽も助けられなくて!!僕のせいじゃなかったらなんなんだよ!!」

『……』

「なんのせいにすればいいんだよ……。」

『律樹……。』

僕、いっぱい頑張ったよ?

だからさ……。

「ねぇ朝陽。僕もう、楽になりたい。ダメ?この壁壊して、そっちに行っちゃダメなの?」

『……だめ。』

「っ……なんで?いかせてよ。いい加減、朝陽と離れてるのやだよ……。」

『俺が……律樹に生きててほしいから。』

「だったら……だったら朝陽も生きてたらよかった!朝陽が死んでなかったら、僕もこんなことしてない!今まで通り、どんなに辛くても耐えたよ!!」

『ごめん……。』

「なら!」

『でも、俺はお前に生きてほしい。大丈夫なんだよ、律樹は。俺なんかいなくても、友達が、蓮斗がいるだろ?!』

朝陽も壁を叩いた。

びっくりした。

……怖かった。

こんな苦しそうな朝陽、見たことなかったから。

『あとな律樹。どのみち俺は、死んでる。』

「え……?」

朝陽は背中を向けて座った。