いきたい僕ら

……その後律樹さんは集中治療室に運ばれ、俺は梨杜さんに連れられて本部に来ていた。

いつもより1人少ない執務室で、梨杜さんはあったかいココアを出してくれた。

「……落ち着いたか?」

俺は頷く。

「話せるか?何が……あったか。」

俺はゆっくりと話した。

「……昨日の夜……」

律樹さんがうなされてたこと。

「朝陽」さんに間違えられたこと。

睡眠薬を打ったこと。

起きたあとも様子がおかしかったこと。

2時間1人にしたこと。

飛び降りるのを見たこと。

それらを全て、時間をかけて話した。

話している途中にも、涙が出てきて止まらなかった。

「俺が……悪いんです……!律樹さんが、変なのは分かっていたのに……。」

梨杜さんは優しく言った。

「蓮斗のせいじゃないよ。律樹は言ったんだろ?『死なない』って。」

「でも、俺が離れなければ……そばにいたら、こんなことには……っ!」

梨杜さんが、ポンと俺の頭に手を置いた。

「そこまで言うならお前が悪いんだろう。でもな、忘れちゃいけない。律樹を助けたのは、間違いなく蓮斗、お前なんだよ。」

「っ……うん……」

俺はそのまま寝てしまった。

……律樹さんが意識を取り戻したのは、それから1週間後のことだった。