いきたい僕ら

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面会時間が終わり、俺は孤児院に戻ってきた。

「はぁ……。」

結局、律樹さんには言えなかった。

言えば、律樹さんは間違いなく助けようとする。

自分の体のことなんか後回しにして、「朝陽」さんを必ず救おうとするはずだ。

分かってる。

俺は「朝陽」さんの代わりにはなれない。

俺にとって律樹さんが唯一なように、律樹さんにとって「朝陽」さんは唯一なのだ。

「……やだなぁ……ほんと。」

俺の手に負えることじゃなかったら、律樹さんに頼るしかない。

自分の部屋に戻り、手紙を開く。

そこにはひとつの携帯電話の番号と、「助けて」の3文字が書いてあった。

俺は携帯を取り出し、その番号に電話をかける。

相手はすぐに出た。